生活のなかで考える、インフレと投資

物価が上がっている。

いつもと同じものを買ったはずなのに、
スーパーの会計は6,800円。
少し前なら5,500円くらいだった気がする。

光熱費も、外食も同じだ。体感は2割増しって感じだ。
ニュースではインフレだ、株価だ、金利だと言うけれど、
生活費にかかる金額が明確に答えを出している。

ガチャガチャしていた頃の投資

ここ数カ月、投資の売買履歴を眺めていて、
思わず笑ってしまった。
始めたての頃は、かなりガチャガチャ売買していた。

今見ると、少し恥ずかしい。
「何かしていないと置いていかれる」
そんな焦りと、儲けたいという思いが混ざっていた。
理由は曖昧で、勢いで買って、勢いで売っていた。

それでも致命的な失敗をしなかったのは、
判断が良かったからではない。
運が良かった。
たまたま壊れなかっただけだ。

見なくてもいい配置、役割が決まると感情が減る

最近は、株をあまり見なくなった。
興味がなくなったわけではない。
見なくてもいい配置になってきた、
というほうが正確だと思う。

役割がはっきりした銘柄だけを残すと、
値動きに感情が乗りにくい。
上がっても、下がっても、
「そういう銘柄だからなー」と受け取れる。
毎日のノイズに反応しなくて済む。

高配当銘柄という距離感

高配当銘柄は、上がったらラッキーくらいでいい。
配当が出て、時間が味方になる。
毎日確認するものでもないし、
期待を背負わせすぎる必要もない。

あと地味に思うところで、
将来のためのお金は大切なのは当然かもだけど、
「いま(現在)」を削り過ぎるのもどうかと思っている。
私は、節制が趣味なわけではない。
ただ、S&P500やオルカンといった商品は性質上、増えても手が出せない。
資産形成という意味では強いが、「いま」使えない。
これでは実感としての豊かさが得られないと感じる。
その点、高配当銘柄は自分との相性がいいな、と思う。

地味さが強さになるとき、商社株が示す「鈍い強さ」

商社株は、正直、もっと地味な存在だと思っていた。
三井物産がここまで伸びるとは、少し意外だった。
でも理由を並べると腑に落ちる。
派手な成長物語ではなく、
資源、為替、インフレといった
世界の雑さを、そのまま抱えている。
自分が掴みたいのは、
天才的な当たりじゃなく、
こういう鈍い強さなのかもしれない。

ノリで持った銘柄を手放した

一方で、ノリで持った銘柄は整理した。
数千円の損益は、株の世界では誤差だ。
でも現実に戻すと、決して小さくない。
判断だけで生まれたお金だと思うと、
その軽さが、少し怖くなる。

インフレ時代の立ち位置、当てにいくゲームではない

インフレの時代は、
当てにいくゲームではない気がしている。
というか、私程度の一個人が当てられると思えない。

正確な予測なんてできない。
インフルエンサーの「こうなる」といった予測は、だいたい後出しだ。

削られる側か、相殺できる側か

それでも、方向感だけはわりとはっきりしている。
資産を持っているかどうかで、
感じる世界が変わる。
贅沢の話ではない。
削られる側か、
少し相殺できる側か。
その違いだ。

波に乗っておくという選択

だから今は、
うまく儲けたいというより、
波に乗っておきたいと思っている。

板の上に立っていれば、
波が来たときに運ばれる。
降りてしまうと、
あとから追いかけることになる。
追いかける側は、
いつも余計に疲れる。

NISAとiDeCoの話を、静かに

「始めろ」と言わない理由

余計なお世話かもしれないけれど、
始めていない人には、
NISAとiDeCoくらいは触っておけばいいと思う。
儲かるから、ではない。
雨が降っているから、傘をさす。
それくらいの話だ。

ただ、傘を買う余裕がない人がいるのも知っている。
怖い人がいるのも、
よく分からない人がいるのも、自然だ。
だから「始めろ」とは言わない。

触るだけでも立ち位置は変わる

開いて、眺めて、閉じる。
それだけでも、立ち位置は少し変わる。

気づきを変換できるか

テレビでも、SNSでも、AIでも、
気づく材料は山のようにある。
それを眺めて終わるのか、
自分の生活に変換するのか。
その差は静かだけれど、
あとから確実に効いてくる。

投資は、少し人生に似ている

投資は、人生に少し似ている。
過去の選択が、今の数字として返ってくる。
悩みながら買った銘柄を見ると、
その時の自分を思い出す。
タイムカプセルみたいだな、と思うことがある。

今の自分が選んでいること

完璧なタイミングは取れない。
壊れない配置を作れたとしても、
それが正解かどうかは、
そのときにはわからない。

少なくとも今の自分は、
「株を当てる」より、
「生活を削られにくくする」ほうへ、
少しずつ寄せている。
次にやるのは、派手な一発じゃない。
見なくても壊れない配置を、
もう一段だけ、固めようと思っている。